晴れた暖かい日は ふわふわ雪の森を歩こう

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マンサクの花芽がふくらみ始めやっと目立つようになってきた。真っ白な雪と日のひかりが微妙に乱反射してキラキラ輝いている……この森を歩こう。雪が音を吸収してほとんどの時間の感覚を失うくらい静かな森。風もないし鳥も鳴いていない、誰もいないまっさらなこの雪を踏みしめる心地いい音がするだけ。ざらざら、ごわごわした手や顔に冬の紫外線を浴びるが、そんなことは大したことではない。運動不足のこの体を日のひかりで殺菌効果を受けたほうが健康的でこころの埃まで体外処理してくれそう。

ふわふわした雪で軽いが、深く埋まるので思った以上にしんどい。一時間も歩いていると耳の下あたりからにじみ出た汗が首筋をつたっていく。……まあ、この汗も心地いいとしてもうちょっと歩こう。
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この森も数年前から発生したキクイムシでナラ枯れ病にやられ多くのナラの木が枯れてしまった。木の枝にキクイムシのウイルスが侵入しこぶ状にガン化し、さらにまわりに伝染して、しだいに立ち枯れるようになった。冬の積雪期は、森の空間が広がり広い空をさらに広げるようでわびしいかな立ち枯れ木が……よく目立つ。

昆虫と共存の森とはいえ、自然の循環と理解しても健全な森とは言い難い。枯れ木を早く分解し微生物に任せようとコケの出番がまわってきたようだ。
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ヤマフジの蔓なのか……細い蔓でもマンサクやカエデなどの幼木にはびこり生長の妨げになっていたので、持っていたナイフで切り離した。つるの生長は早すぎる……。 ただ考えてみると彼らの自然界における攻防戦ともいえる。
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雪との攻防戦!もう一歩前へ。格闘といっても最高の冬日和で、これはレジャーでしかない。『森の 寄生虫にならないようにしよう』
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途中、イノシシの群れの足跡だと思う。順序よく一列に整列して急ぎ足で歩く光景を想像してみると、カモシカの群れではない。カモシカの場合は不規則で思い思いの歩き方のはずだ。それは通った跡が律儀にも群れのリーダーが先頭に立ち、そのあとに高齢者、次に若齢者、最後は母親といった順だろう、幅広く滑り台状に残っている。一心不乱にラッセルしながら――いやエサを探しながら土手沿いに大きくて深い跡はイノシシの行進に間違いない。
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数多くの匿名の動物たちが人知れずこの森で音も立てずひっそりと雪の上を踏みしめているのだろう。よく晴れたこの森と遠くの空に生まれたての白い雲が融けて消えた。
スマートでないガラケーに着信音。今 何処なの? もうじき帰る・・・しし鍋って食ってみたい……。

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