カモシカの森 イワウチワとイワナシが咲いた 

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雪解けすぐのイワウチワ。森の灌木は雪の中から少しずつ起き上がってきて、ちょっと歩きにくいが、ようやくマンサクとタムシバが咲き始めた。少し歩き日当たりのいい尾根に差し掛かると雪が融けたところにイワウチワが咲き出した。登って来る途中、崖の雪がハッキリとわかる音、ドドドド、と岩を巻き添えにして崩れ落ちている。雪崩のその場所から離れているので小規模のものに見えるが、そばで見ると多分人が手出しのできない大きな塊だろう。

そのすぐ横の崖に黒い点が動いたのがわかった。崖を何事もなかったようにゆっくり横断しているのが目の隅に映った。
「んっ・・・ カモシカだ」 彼は悠々と歩きだしこちらを見ている。「何か用?」とでも質問しているのか、反芻している。彼はとっくに俺の気配を、雪崩の前から、感じていたのだ。雪崩の予兆を察知し別の斜面に移動して俺の動きを監視していたのだろう。俺が踏む雪のいままでの音を、まるで飼い主の声に耳をピタッと立てて反応する猟犬のようにこちらに顔を向け、奴は足を止め天敵かどうか俺を審査していた。

目をそらすと奴もそうする。
また好奇心で目を向けると、奴も興味でそうする。面白いが、もう飽きたのでそんなことはやめた。
彼は視力がいい、嗅覚も聴覚も脳もおそらく小さいながら頭も良さそう。ただ味覚は悪そうだ。雑食だしとてもグルメとは思えない。いわゆる食オンチ。葉や花や根と固い幹の樹皮がせいぜいで、何度も咀嚼せざるを得ない。「これから先 このままでいいのか?」と自身で反芻した方がいい。崖っぷちに立たされた風貌に魅力が欠け色彩も乏しい天然記念物。
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谷から吹き上げる春の風が頬をなで心地いいので、いつまでも下の谷に顔を向けていたい。が、それでは前に進まない。咲き始めたイワウチワの道を歩こう。
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イワナシまで咲き始めている。
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殺風景な山道にも退屈させないイワナシの蕾
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息を切らして2時間ほど。
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下山は楽しく。思い残すことがないように森の中を、かかとで雪を踏み急斜面を転がるように、踏み抜きで本当に転ぶ。満開のタムシバ
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連休は東京に用がある。そのあとまた来よう。

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